高齢者に伝わりやすい話し方①
「耳が遠くなる」変化とは
利用者との会話で、上手く話が伝わらないとお悩みの方もいるのではないでしょうか。普通に呼びかけても反応しないので、耳元から大声で呼びかけたら「そんな大声で言わなくも聞こえる!」と怒られたという経験はありませんか。
まずは、加齢による聞こえの変化について知ることで、自分の声がどのように聞こえているのかを理解しましょう。
高い音から聞こえなくなる
高い周波数が聞こえなくなっていき、全体にくぐもりはっきりしない感じに聞こえるため、電話の呼び出し音や体温計の音などが聞こえにくくなります。若い女性の高い声も、聞き取りずらくなります。
小さい音は聞こえにくく、大きい音はうるさく感じる
高齢者には大きな声で話さないと伝わらないと思っていませんか。実は、小さい音は聞こえませんが、大きい音は若い人と同じか若い人以上にうるさく感じるのです。
ぼやけた、割れた、歪んだ音に聞こえる
音に含まれる微妙な周波数の違いが分からなくなることで、言葉の違いが分りにくくなります。20歳をピークに数十年かけて少しずつ変化していくため、多くの高齢者は自分の言葉の聞き取りが悪くなっているという自覚がありません。
早口の声は分かりにくくなる
耳に入ってきた言葉の内容を認識するのに時間がかかるようになります。加齢による脳の機能の低下が一因になっている場合もありますが、多くは内耳の機能の低下による現象です。
以上のことを踏まえ、高齢者に伝わりやすい話し方②で、どのように話せば伝わりやすいかをご紹介します。