「嫌な人」との付き合い方
変えるのではなく工夫する
介護士として働いていると、多くの高齢者と関わることになります。その中で「この人とは気が合って、楽しく介護できる」という利用者もいれば「この人はいつも嫌味を言ってくるから介護しにくいな」というような利用者にも出会うでしょう。それでも、簡単に担当を変えることはできないし「嫌な人」ともうまく付き合っていかなければなりません。そんな時「自分の気持ちや性格」を「変えようとする」のではなく「気の持ちよう」を「少し工夫する」ことで、人との接し方にバリエーションが増えていきます。そこから相手が求めていることを理解し、その都度対応の仕方を学ぶことで、自分自身成長することができます。
人はみんな違って当然と考える
人は誰しも、生まれたときからそれぞれ違う人生を持っています。当然、育ててくれる親は違いますし、学校も職場もみんな違います。育つ環境が違えば、経験することが違い、性格や考え方にも違いが出てきます。世の中には様々な人がいて当たり前だし、自然なことと考えれば、嫌な人も、そういう人なんだと思えるようになるかもしれません。
自分と違う考え方や価値観を認める
同じものを見たり聞いたりしても、自分と同じように感じるとは限りません。考えを主張して押しつけるのではなく「でも、この人はこう思うんだ」と、自分とは違う相手を受け入れるようにしましょう。特に、介護が必要な高齢者の場合、自分の体が思うようにならないことへのイラ立ちもあるかもしれません。相手のありのままの姿を認め受け入れることができれば、自分自身、新たな発見もあるかもしれません。
「尊敬」の気持ちをもつ
これまで何でも自分の力で乗り越えてきた高齢者にとって、自分の体や心が思うようにならず、他人に頼らなければいけない状況は、とても腹立たしいような、悲しいような、何とも言えない気持ちだと思われます。しかし、思うようにならない自分の体を受け入れようともがいている人たちは、凄いと思いませんか。利用者に対して、少しでも「尊敬」の心を持てれば、気持ちが楽になるかもしれません。