「寄り添う」とは
心の声を聞こうとすること
介護業界では「寄り添う」「向き合う」「希望」といった言葉をよく耳にします。中でも「寄り添う」介護とはどのようなものかと考えたことがある人は多いはず。例えば、入所者から「家に帰りたい」と懇願されたら…在宅での介護が難しい環境の場合、施設を退所することは難しいでしょう。しかし、地域の介護サービスや人とのつながりによっては、もしかすると一時帰宅が可能で希望が叶えられ、その後の施設生活が楽しいものになるかもしれません。このような発想は、豊富な経験や知識から生まれ、実現へと繋がります。
このように希望を叶えるための方法を考えることも大切ですが「寄り添う」とは、決して「何かをやってあげる」ことではなく、その人の声を聞き取ろうとすることです。まずは個人でできることから実践し、自分を磨きながら見つけていきましょう。特に認知症の方には、以下のようなことを心がけましょう。
寄り添うための第一歩
本人のペースに合わせる
本人のペースに沿って予定を立て、自分でやろうとしている時は見守りましょう。
本人の思いを理解する
何が不安でそのような行動をするのかがわかると、前もって不安の要因を減らせるかもしれません。
安心できる環境づくり
好きな音楽をかけてリラックスしてもらうなど、環境の急な変化を避け、不安な気持ちを解消できるよう支えましょう。
共感して受け入れる
間違ったことを話しても一旦受け止めるようにしましょう。制止するよりは「座ってテレビでも見ましょう」などと提案して場面を切り替えます。