「飲みたくない」への対応法
服薬拒否の乗り越え方
服薬拒否は、わがままのように思うかもしれませんが、ご本人なりの理由があるということを理解しましょう。
本人のペースに合わせる
薬は、本人のためにも「無理にでも飲ませないといけないもの」と思われがちです。しかし、介護の基本は「相手の意志を尊重すること」です。
本人にとって「よくわからないもの」を無理やり飲ませるとどうなるでしょうか。凄くストレスですし、介護士に対してネガティブなイメージを持たれてしまいます。信頼関係を築くこともできません。
まずは本人の気持ちを受け止め、少し時間を置いて勧めてみましょう。案外飲んでもらえることも多いのです。
丁寧な声かけと説明をする
認知機能の低下により、自分の置かれている状況がわからない場合、何の説明もなくただ薬を飲むように言われると不安になってしまいます。
「これはお医者さんが○○さんのために出してくれたお腹のお薬ですよ」
などのように、簡単で分かりやすい言葉で声かけをすれば、薬に対する拒否も弱くなります。
体調変化の確認をする
薬を飲みたがらない理由は、体調の悪さが影響している場合もあります。具合が悪くて何も口にしたくないとしても、上手く説明ができないのです。熱があることもあるので、顔色や表情もチェックしておきましょう。
形状を変えてみる
薬には様々なタイプがあるので、別の形状を試してみるのもいいかもしれません。
ただし、飲み込みが良くないからと粉薬を選んだ場合でも、粉薬では苦みが広がったり飲み慣れておらずため込んでしまったりということもあります。飲み慣れている錠剤の方がいいということもあるので注意しましょう。
他の人に頼んでみる
飲ませる人が変われば気分も変わり、飲んでくれることもよくあります。色々試してダメなら、他の人に交代してみましょう。男性か女性かが変わるだけでもすんなりと飲んでくれることがあります。