ブラック施設を見分ける方法
労働環境の悪さなどを事前に見抜く
ブラックな介護施設とは、極端に長い時間働かせたり、達成が難しいノルマを課したりする事業所のことです。その他にも、サービス残業やハラスメントが横行していたり、労働環境が劣悪で職員の離職率が高かったりということも、ブラックな介護施設の特徴です。しかも、そういう施設に限って、精神論や根性論を振りかざすことが多いようです。できればそういった施設を避けて転職したいものですね。面接や見学でブラック施設を見分けるポイントを覚えておきましょう。
求人情報でブラック施設を見極める
常に求人を出している施設は、過酷な労働条件や慢性的な人手不足で、人が定着しにくい環境だったり、過重労働を強いられたりする可能性が高いので気をつけましょう。「無資格OK」「即日採用」などの謳い文句も要注意です。
同じ地域の介護施設に比べて極端に給料が低すぎる場合は、経営赤字だったり、介護職の専門性を軽視していたりする可能性があります。また高すぎる場合も、人手不足で残業が多かったり、業務が過酷だったりする可能性があり、注意が必要です。
「アットホームな雰囲気」「職員同士の仲が良い」というのは曖昧で、ブラック施設に多いアピールです。見学や面接で実際の様子を確認した方がよいでしょう。
見学でブラック施設を見極める
現場で働く職員に笑顔が見られない場合、職場への不満が溜まっていたり、長時間労働を強いられていたりする可能性があります。利用者への態度や言葉遣いも悪いようであれば「職員の心の余裕がなくなるほどの労働環境かも」と疑う必要があります。
施設内の清掃が行き届いていない場合、職員が多忙か、衛生管理に対する意識が低いかもしれません。また、机の整理整頓ができておらず、個人情報に関する書類が置きっぱなしというような状態であれば、ずさんな管理体制でブラック施設の可能性が高いでしょう。
守秘義務に関わる内容以外の質問に対して「入社が決まってから教えます」「担当が不在なので答えられません」という返事がきたら要注意です。現場のことをよく知らない担当者が案内しているか、応募者に隠したいことがあるのかもしれません。
面接でブラック施設を見極める
応募者に対する態度や言葉遣いが悪い面接官は、現場で働いている職員にも同じように接している可能性があります。管理職の人間がそのような場合、施設全体の環境も悪い方向に向かい、職員間のいじめやパワハラが横行しているかもしれません。
面接で、採用前提で話を進められたり、その場で採用を言い渡されたり、入社日を聞かれたりしたら、自分の都合を聞いて調整してもらえるか確認しましょう。施設の都合を優先されたり「待てない」と言われたりしたら、人手不足のブラック施設の可能性が高いでしょう。
面接での、求人情報と異なる労働条件の提示は、場合によっては労働基準法に違反します。内定が決まってから労働条件を変えるようなブラック施設の常套手段なので、おかしいと感じた時点で辞退した方が無難でしょう。また、口約束だけで雇用契約書が発行されない場合も、労働基準法に違反しています。