レクリエーションを行う際の注意点
その人に合わせて行う
性別や年齢、身体機能や認知症の程度など、介護の状態は様々です。要介護度の高い人に合わせると、介護状態の軽い人は「幼稚なことをさせてバカにしている」と感じてしまったり、簡単なレクでも「自分はこんな簡単なこともできないのか」と落ち込んだりマイナスに作用してしまう事があります。一律に全員で同じことをするのではなく、個人を尊重した声かけをしたり、それぞれに合った参加の仕方ができるようにしたりと、工夫する必要があります。また、要介護度が異なる人たちが同時にレクを楽しむためには、危険がないかしっかりと内容を把握し、様々な状況に柔軟に対応しなければいけません。その他、次のような症状のある人にも配慮が必要です。
認知症の人
本人自身が認知症の症状に気づき、その経験が重なると、多くの人は不安や焦りを感じます。レクを行う時は、結果や成果にこだわらず、特に、漢字の読み書きや、簡単な計算問題などを間違えたりうまく読めなかったりした時の対応は注意が必要です。励ましの言葉を含め、相手に敬意を払うということを忘れてはいけません。
難聴の人
難聴とは、小さい音が聞こえにくいだけでなく、高音が聞き取りづらかったり、大きな音がうるさく聞こえたりします。文章は短くはっきり発話し、補聴器をしている場合には、 必要以上に大きな声では話しかけないようにしましょう。
失語症の人
失語症の人は、言葉を理解したり思い出したり表現したりすることが難しいので、早口や急がせたりは厳禁です。会話は短くはっきりと行いましょう。言葉以外に、日常的な会話から出てくる人物や、絵などを見せながら会話するのも効果的です。
片麻痺の人
片麻痺の人と接する時には、外見だけで判断をせず、その人の能力がどこまであるのかを知ることが最も大切です。できるだけ色々な人に相談したり、相手に直接話しかけたりしてできるだけ多くの情報を集めます。長所を伸ばせるよう援助し、残された能力を引き出してあげましょう。
マンネリ化していないか
毎日のようにレクを行う施設も少なくありませんが、毎日同じもの飽きてしまいます。自分で考えたり調べたりする他、他の職員や、実際に参加している利用者にアイデアを聞いてみるのもいいでしょう。
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