介護とSDGs
SDGsが掲げるスローガンと17のゴール
SDGsとは
SDGsという言葉を、最近見聞きする機会がさらに増えているような気がします。SDGs(Sustainable Development Goals)とは、持続可能でより良い世界を目指す国際的な目標で、17のゴールと169のターゲットで示され、2030年までに達成しようというものです。
貧困や飢餓、エネルギーや資源の有効活用などに注目されることが多く「介護は関係ないのでは?」と思われる方もいるかもしれません。しかし、国際的な目標であり、当然日本にも関わりのあることで、介護業界だけではなく、国民全員に関係があるものです。
世界全体で共通の課題に取り組む際は、各国個人ひとりひとりの意識や行動が変わることで、大きな力となって影響してきます。介護事業所の取り組みも多くなってきたため、転職の際の事業所選択の判断材料のひとつとしている若者も増えてきました。
他人事にせず、最低限17のゴールくらいは目を通し、自分にも何かできることはないか考えてみましょう。
17のゴール
- 1)貧困をなくそう
- 2)飢餓をゼロに
- 3)すべての人に健康と福祉を
- 4)質の高い教育をみんなに
- 5)ジェンダー平等を実現しよう
- 6)安全な水とトイレを世界中に
- 7)エネルギーをみんなに そしてクリーンに
- 8)働きがいも経済成長も
- 9)産業と技術革新の基盤をつくろう
- 10)人や国の不平等をなくそう
- 11)住み続けられるまちづくりを
- 12)つくる責任 つかう責任
- 13)気候変動に具体的な対策を
- 14)海の豊かさを守ろう
- 15)陸の豊かさも守ろう
- 16)平和と公正をすべての人に
- 17)パートナーシップで目標を達成しよう
介護職に関わること
17のゴールに目を通してみていかがでしたか。
例えば
- 3)すべての人に健康と福祉を
- 10)人や国の不平等をなくそう
をピックアップして
- 「希望する介護サービスが利用できる環境へ」
- 「地域で高齢者を支えながら、必要な介護サービスをチームケアで手厚い支援を」
などの取り組みに繋げることもできます。
対象が「高齢者」と直接的に書かれていなくても、「誰も置き去りにしない」というSDGsのスローガンから、この他にも高齢者と関わっている目標があるといえます。
介護の仕事とは、もともとこのような内容が達成されるような仕事で、わざわざ意識することが少なかったかもしれません。改めてSDGsの目標にあてはめて考えることで、みんなで同じ方向を向いて業務に当たることができます。SDGsを学ぶことは、現場の介護職にとっても、決して無駄なことではないでしょう。