介護に関わる心理職
心理職初の国家資格「公認心理士」
2015年に誕生し、2018年に第1回の試験が行われた新しい資格です。心理的ケアを行う専門家で、介護分野では、高齢者の精神面での悩みや問題の解決、家族の精神的ケアなどを行います。
今はまだ公認心理士の数は少なく、施設側も活用方法を模索している段階です。しかし、高齢社会の進展に伴い心理職が活躍する場面は増える傾向にあるため、いずれは介護福祉の職場にも心理職の配置が義務づけられるかもしれません。
試験範囲
基礎心理学、実験心理学、心理統計、研究法、脳・神経、精神疾患、関連法規や、健康・医療分野、福祉分野、教育分野、司法・犯罪分野、産業・組織分野などの心理臨床と幅広く、資格取得のハードルは高いといえます。
受験資格
- ① 大学で必要科目を修めて卒業 かつ 大学院で必要科目の修了
- ② 大学で必要科目を修めて卒業 かつ 特定施設で2年以上、心理職業務に従事
- ③ 外国の心理に関する大学卒業や大学院の課程修了など、①②と同等か、それ以上の知識・技能があると認定される
また2022年度の試験までは、経過措置として上記以外にもいくつか条件が設定されています。中でも大学や大学院で必要科目を修めていない人でも受験資格が得られるルートとして、5年以上の心理職実務経験と講習受講という条件があります。
臨床心理士との違い
民間資格である臨床心理士とは違い、公認心理士は国家資格です。また臨床心理士は、業務の中に公認心理師にはない調査や研究が含まれており、受験には大学院の卒業が必須です。
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