介護職で働く人のよくあるお悩み ~人間関係編~
働くことに悩みはつきもの。
介護職は、職員同士、利用者様、利用者様のご家族など、関わる人が多い分、特に人間関係の悩みが多くなりがちです。
介護職に限らず、職場の人間関係は働く上でとても重要なポイント。
ここが良くないと、好きな仕事も楽しくなくなります。
反対に、良好な関係が築けると、多少しんどい仕事も、苦しい出来事も乗り越えることができるでしょう。
今回はそんな介護職での人間関係に焦点を当て、対処方法を考えていきます。
現役の介護職員の方も、これから介護職を目指される方も、ぜひご一読ください。
職場の人間関係
介護職にはチームワークが不可欠。
まずは職場内(施設内)の職員同士の人間関係が良好でなければ、仕事がやりづらく、円滑に進まなくなります。
しかし、働く人は年齢層が幅広く、初心者からベテランまで経験値も様々。
なかなか意思疎通が難しいと思われることもあるでしょう。
中には苦手な人がいることもあるかもしれません。
そんな時は、1人で悩んだり我慢したりせず、誰かに相談してみてください。
もし可能なら、職場の上司や先輩に相談できれば、具体的な解決策を得られる可能性がありますが、それがしにくい場合は同僚、あるいは職場から離れた第三者でも構いません。
とにかく他の人に話を聴いてもらうことが大事です。
誰かに話を聴いてもらうこと、客観的な意見をもらうことで、気持ちが軽くなることもあります。
1人でストレスとして抱え込んでしまうと、仕事にも悪影響が出て、ますます居心地が悪くなる、といった悪循環になりかねません。
どんな仕事でもそうですが、まずは自分自身が楽しく、やりがいを持って働けなければ、良い仕事はできません。
もしどうしても職場の人間関係が耐えられないならば、転職も視野に入れるべきでしょう。
他の介護職員や医療関係者との人間関係
介護職では、他の施設や企業の介護職員や、医療関係者と連携してサービスを行うことも少なくありません。
筆者が父親の介護をしてもらった際も、ケアマネージャーさん、デイサービス施設、訪問介護サービス、普段通院している病院、リハビリ専門の病院、訪問診療のお医者さん等、様々な施設や人のお世話になりました。
その時はケアマネージャーさんが中心となって連絡や報告をしてくださっていたのですが、本当にスムーズな連携がされていて感心しました。
このように、介護職員は時に、他の医療・介護関係者との連携が必要になります。
ただ、この場合は仕事上の関係且つ、職場が異なるので、あまり関係が深くなることも、拗れることも無いかとは思いますが、お互いへのリスペクトを持った対応を心がけたいですね。
利用者様との人間関係
介護職のメインの仕事はやはり利用者様への介護サービス。
その利用者様との関係が上手く築けないと辛くなりますよね。
よくある悩みが、
●利用者様の自分に対する態度が冷たい
●暴言や暴力がある
●上手く会話ができない
など。
このような状況になると、仕事が辛くなるのは無理もないかもしれません。
もしかしたら自分が何かしてしまったのか?
機嫌を損ねてしまったか?
そんな風に感じる方もいるでしょう。
しかし、利用者様は介護が必要な状態だから施設を利用されています。
つまり、年齢から来るものや病気によるものなど原因は様々ですが、身体の不調や認知症など、何かしらの不安を抱えている方々なのです。
体調が良くない、自分が思うように動けない時は、誰もが不安や焦燥感にかられ、不機嫌な態度をとってしまいがちになります。
利用者様も、ご自身は不機嫌になっているつもりがないことがほとんどです。
そう感じることがあっても、あまり重く受け止め過ぎないこと。
気になったら上司や先輩に相談してみること。
一度その利用者様のお話をじっくり聴いてみる、寄り添ってみること等が、利用者様との人間関係向上のポイントだと思います。
利用者様のご家族との人間関係
利用者様ご自身との関係はもちろん、そのご家族との関係も重要です。
利用者様から信頼されれば、そのご家族も安心されますし、その逆もまた然り。
特に、利用者様御本人が認知症などであまり理解・判断力がない場合、ご家族はとても不安だと思います。
施設にいる間の様子や出来事は、御本人が話さない限り分かりません。
そうしたことを介護職員からご家族へ共有すれば、きっと喜んでもらえます。
介護にはご家族の協力も必要ですから、日頃からご家族との関係構築も意識しておきたいものです。
まとめ
介護職では、様々な人との関わりが発生します。
時にはそれがストレスになることもあるでしょう。
しかし、どんな人間関係も、良好に保つポイントは共通して以下の3つではないでしょうか。
●失敗しても良いからとにかく誠実に接する、真摯に向き合うこと
●相手へのリスペクトを忘れず、丁寧な対応を心がけること
●悩みは第三者に相談し、時には自らその場・状況から離れること
介護職は色々な人と関わる現場だからこそ、一貫した態度や姿勢を見せることで周りからも信用され、自分自身も楽になるはずです。
そして、どうしても苦手な人、困ったことが起きた時には誰かに相談。
それでもダメなら職場を変えることも選択肢の一つです。
良い介護サービスを行うには、まずは自分自身の心身の健康がなければいけません。
利用者様の生活に関わるお仕事なので、もちろん責任感を持つことは必要ですが、それで職員自身が壊れては元も子もないのです。
現役の介護職員の方も、これから介護職を目指される方も、ぜひ、ご自身のストレスチェックや体調管理にも気を配ってみてください。