精神保健福祉士と社会福祉士の違い
福祉関係の国家資格「三福祉士」
社会福祉士は「ソーシャルワーカー」、介護福祉士は「ケアワーカー」、精神保健福祉士は「精神ソーシャルワーカー」に分類され、この3つの国家資格は「三福祉士」と呼ばれます。ここでは、混同されがちな社会福祉士と精神保健福祉士の違いについてご紹介します。
ソーシャルワーカーの国家資格
ソーシャルワーカーも精神ソーシャルワーカーも、日常生活を送ることに支障がある人たちの相談にのり支援を行うなど、大枠で捉えると同じ目的のお仕事ですが、社会福祉士は、高齢者、子ども、低所得者、障がい者など幅広く対象とするジェネラリスト的な役割であるのに対し、精神保健福祉士はあくまで精神障がい者を対象としているスペシャリストといえます。
いずれも人や人の感情といった曖昧で複雑なものを対象とする仕事であり、機械には出来ない『人間的な理解』が必要となる仕事であることから「AI(人工知能)に取って代わられない仕事」といわれています。
社会福祉士を取得した人が、精神保健福祉士も取得するといったダブル所持も多いことから、国家試験の合格率は、精神保健福祉士の方が高くなっています。どちらかの資格を所持している場合、試験免除される科目もあります。
活躍の場としては、社会福祉士は、社会福祉施設、社会福祉協議会、児童相談所、保健所など多岐にわたります。一方、精神保健福祉士は、これまでは精神病院や総合病院の精神科などの医療現場が一般的でしたが、社会福祉士と同じように多くの場で求められるようになってきています。