覚えておきたい用語「ADL」
Activities of Daily Living(ADL)
ADLとは、Activities(動作) of Daily(日常) Living(生活)の略で「日常生活動作」という意味です。また、基本的な動作能力や自立度を客観的に示す指標で、大きくBADLとIADLに分類されます。リハビリや介護保険では、それぞれのADL動作を「できる・できない」「どのような、どのくらいの介助が必要か」「(やれば)できるADL・(普段)しているADL」といった項目で評価します。「できるADL」は、リハビリでは1人でできるけれど自宅などでは1人でできないような動作のことを指します。
Basic Activity of Daily Living(BADL)
BADLとは、Basic Activity of Daily Living(Basic ADL)の略で「基本的日常生活動作」という意味です。生活をしていく上で欠かせない基本的な動作のことを指し、「食事・移動・排泄・入浴・更衣・洗面」などがあります。日本では一般的に、BADLのことを「ADL」と呼んでいます。
Instrumental Activities of Daily Living(IADL)
IADLとは、Instrumental Activities of Daily Living(Instrumental ADL)の略で「手段的日常生活動作」という意味です。BADLよりも高次で複雑な生活動作のことで、「掃除・料理・洗濯・買い物・電話対応・服薬管理・金銭管理」などがあり、生活の質を高めるために必要な動作と言えます。
BADLは、食べることや着替えることそのものの動作を指しますが、IADLは、買い物へ行って食事の準備・調理・配膳を行い、食べて片付けること、季節や場所にふさわしい衣服を選んで、身だしなみを整えて着ることなどまでが含まれます。
FIMでADLをチェックする
FIMとは、BADLを「自分でしているのか」、していない場合は「どのくらい介助に手間がかかっているのか」を数値化してチェックできる方法で、世界の医療・介護分野で幅広く用いられています。その評価項目は「運動能力」「認知能力」という大項目の中にいくつかの小項目があり、全部で18項目あります。「自立」7点、「全介助」1点とカウントして、点数の高いほうがADLの自立度が高いことを示しています。