面接に向けて自分の声をつくろう③
声を作る③「表情」編
腹式呼吸と、舌や唇の動きの訓練にある程度慣れてきたら、並行してそこに表情をつけていきましょう。口角を上げて喋れば、見た目で相手への印象をよくできます。さらに、声が少し高くなり聞きざわりのいい張りのある声を作ることができるので、声でも印象を良くできます。
ただし、口角をあげ過ぎたり、単に上げていたりするだけでは、お面をかぶった人かロボットのようになり逆効果です。鏡を見ながら自然にできるようになるまで練習をすることが大切です。
1)目に表情をつけて話す
「舌と唇の動き」編でお伝えした、唇に緊張感を持たせて、頬を上げ「あ、い、う、え、お…」は、はじめのうちは無表情で構いませんが、最終的にはそこに目の表情をつけることがマストです。
頬を上げたときに、目じりを垂らすイメージで微笑んでみましょう。そのままキープして、鏡を見ながら「あ、い、う、え、お…」と言ってみます。しかし、まだ不自然だと感じるはずです。微笑みの顔を顔に染み込ませるように何度も練習します。
慣れてきたら、最初の「え」で同時に頬を上げ、目にも表情をつけます。そこからまた同じように「あ、い、う、え、お…」と繰り返します。
だんだん自然にできるようになってきたと感じたら、たまには鏡を見ずに、鏡で見た自分を想像しながらやってみましょう。イメージしてそれを表現する力をつけられます。録画してできているかチェックするのも良いでしょう。
これを文章(たとえば、早口でやらない早口言葉)でできるようになれば、質疑応答で練習します。その時には、ひとつひとつの発声にこだわるのではなく、練習でつかんだ感覚をイメージしながら行う事が大切です。
2)喋っていない時の笑顔
喋りながら笑顔をつくることは大切ですが、喋っていないときの笑顔も大切です。真顔から口角を少し上げて微笑み、目はしっかりと開けて相手を見るとよいでしょう。緊張して瞬きを忘れないようにしましょう。身体はリラックスさせることが大切です。
不自然な笑顔になる時には、手に力が入っていることが多いものです。手に力が入ると、身体全体に力が入り、声もうまく出せません。全ての練習が上手くできないと感じる時は、まずは全身の力を抜き、姿勢を正すところからやり直してみましょう。