高齢者に伝わりやすい話し方②
ちょっとした工夫で伝わる
高齢者に伝わりやすい話し方①では、加齢による聞こえの変化についてご紹介しました。私たちが思っている以上に、高齢者が聞いている音の世界は違ったものなのです。ではそれを踏まえて、どのような工夫をすれば伝わりやすい話し方になるのかをご紹介しましょう。
声の工夫
大声ではなく、少し大きめの、落ち着いた声でゆっくり、ハッキリと話しましょう。どなり声や耳元から大きな声で話すことは厳禁です。
言葉の始まりにしっかりと力を入れて長めに話します。ただし、母音部分が大きくなり過ぎると逆効果です。また、語尾上がりの話し方は伝わりにくいので癖になってる人は直した方がよいでしょう。
言葉の言い換えと組み立ての工夫
パ行・タ行・カ行・サ行の言葉はできるだけ使わず、別の言葉に置き換え、なるべく聞き取りやすい言葉を使います。専門用語を避けた易しい言葉で、短文にすることも大切です。文章の組み立ては、話そうとしていることが先にわかるようにしましょう。また、長い単語が出てきた時は、ひと呼吸あけて話すとよいでしょう。
(例)
明日のしち時に中央市民公園で待ち合わせの予定です。
↓
待合せは、 時間が 明日の なな時、 場所は 中央市民 公園の 予定です。
その他の工夫
周囲の騒音を減らして音が重ならないように環境を整え、正面から、相手に表情や口の動きをしっかり見せながら話しましょう。また、紙に書くのも良いこととされています。何度も読むことが出来、また手紙であれば、喜ばれる高齢者も多いでしょう。