介護とアンガーマネジメント
怒りのコントロールをしよう
一生懸命介護しているのに、感謝されるどころか怒鳴られるなどして疲弊している介護職員も多くいます。こちらが感情的になって怒鳴り返したり、押さえつけたり、手をあげたりするようなことがあれば、それは虐待に発展しかねません。怒りやイライラを完全になくすことは難しいですが、自分の感情とうまく付き合っていくスキルを身につければ、安全な介護ケアの提供につなげることができるはずです。
アンガーマネジメントとは
怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニングで、単に怒らないという意味ではありません。不要な怒りに振り回されず、必要な時には怒りを表現できるように、怒りにまつわる後悔を減らすことを目指しています。怒りはすべての人に備わった感情のひとつなのでなくすことはできませんが、不適切な怒り方は簡単なトレーニングで改善することができます。
6秒でできる怒りの逃し方は、こちらの記事をご覧ください。
職場全体で取り組む
利用者に対して覚えた怒りを1から10までのレベルで採点し、まずは怒りを客観的にとらえます。前回と比較してどうだったか、同僚だったら何点ぐらい付けるだろうなどとじっくり考えましょう。
次に、起きたことやそのときの自分の感情をその都度書き出します。蓄積されたメモから、利用者の行動・言動パターンとそれに対する自らのリアクションを可視化でき、対処方法を考えたりその情報を共有したりすることができます。職員全員で取り組めば、活気ある職場づくりができ良い循環が生まれるでしょう。