ターミナルケアとは
ターミナルケアとは
人生の終末期において、その人らしく過ごせるよう本人や家族を支援する終末期医療・看護のことです。余命わずかだとはっきりした段階で、本人が少しでも穏やかに過ごすことができるよう医療的ケアを行います。
1960年代イギリスのホスピスから欧米、日本へと広がり、緩和ケアの発展を通して重要視されるようになりました。
生活の質(QOL=クオリティ・オブ・ライフ)をできるだけ保つ
延命目的の治療を行うのではなく、体の痛みなどを取り除く「身体面のケア」、患者の不安や恐怖を緩和する「精神面のケア」、費用などの負担を取り除く「社会面のケア」などのケアを行います。
患者家族への支援
積極的な治療を行わない反面、患者家族は「出来る限りのことはしてあげたい」という思いもあるため、家族の精神的なサポートやニーズに応えることも大切です。
看取り介護との違い
医療対応か、介護対応かという点が異なります。看取り介護は、医療的ケアよりも、食事や排せつの介助、褥瘡の防止など、日常生活のケアが中心になります。
ターミナルケアに携わるということ
精神的なケアへの介入方法やコミュニケーションスキルを高められ、また、一人ひとりじっくり関わることができます。
一方で、大きな精神的負担や、達成感が得にくいなど、仕事に対するモチベーションを保つことが難しく、理想と現実に混乱してしまう場合もあります。
人の人生の最期に関わるということは自分を見つめ直す機会にもつながり、得られた知識や技術を今後に活かすことができるでしょう。