これから介護職で働こうと考えている方にとって、お給料のことはやはり大事ですよね。

介護職はパートやアルバイトで働く方も多く、比較的お給料が安いイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか？

ですが、実際のところは、他の職業と比較しても、決してお給料が安すぎることはありません。

また、実はお給料アップのチャンスも多い業界なのです。

介護職のお給料事情について詳しく見ていきましょう。

介護職の平均的なお給料

厚生労働省が発表している「令和４年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、

介護職員の月給の平均は、

常勤の方で約32万円、

非常勤の方で約21万円　となっています。

もちろん、勤務される施設や、ご自身の保有されている資格によってもお給料は異なるので、あくまでも平均的な額として見てください。

また、年齢や性別、勤続年数によってもお給料は変わってきます。

平均的には40代の頃が一番月収は多くなり、50代、60代と徐々に減少傾向になります。

これは、年齢とともに体力的に夜勤に入ることが難しくなっていき、その分の手当が減っていることが原因として考えられます。

そして、ボーナスは年2回、上記のお給料とは別にある場合が多いです。

ここまで、現在の介護職の平均的なお給料事情を見てきましたが、いかがでしたか？

他の職業と比べても、特段、お給料が低い印象はないのではないでしょうか。

介護職が安月給と言われるワケ

では、なぜ介護職はお給料が安いイメージを持たれているのでしょうか？

その原因の一つは、世間的に介護職は、肉体労働もあり、人間関係もあり、汚れる仕事でもある。

という、仕事内容にしてはお給料が高くない＝安い、というイメージが先行しているのかなと思います。

ですが、介護職と一口に言っても、介護士（施設職員）も居れば、ホームヘルパーも居ますし、ケアマネージャー、生活相談員、施設長など、様々な役割がありますし、仕事内容も異なります。

介護というとマンツーマンでお世話をするイメージがある方もいるかも知れませんが、実際はチームで行われるサービス。

一人に負担が集中するわけではないので、「しんどいわりに安月給」という世間のイメージは少し違うのかなと思います。

また、もう一つお給料が安いイメージを持たれる原因と思われるのが、無資格でも働きやすいこと。

資格を持たず、未経験でも大歓迎という求人をよく目にすることも一因ではないかと思います。

たしかに、未経験のパートやアルバイトで活躍されている方もたくさん居ますが、やはり正社員よりはお給料は低め。

そして昇給もなかなか難しいのが現状です。

そんな非正規雇用の職員が多いことで、全体的にお給料が低いように見えるのは仕方がないことかもしれません。

※来年4月以降は認知症介護基礎研修の受講が義務化されるので、近い将来、無資格では働けなくなります。（詳しくはこちらの記事へ）

資格取得がお給料アップに

しかし、正規・非正規に関わらず、お給料アップのチャンスはあります。

それは資格を取得することです。

前述の厚生労働省の資料（令和4年度の調査結果）によると、介護職員の保有資格別の平均給与（常勤の職員の月給）は以下のとおりです。

無資格：約27万円

介護職員初任者研修：約30万円

介護福祉士実務者研修：約30万円

介護福祉士：約33万円

介護支援専門員（ケアマネージャー）：約38万円

社会福祉士：約35万円

以上のように、資格を取得することでお給料アップが見込めます。

例えば、介護の初歩的な知識やスキルを身につけられる「介護職員初任者研修」を取得すれば、無資格の平均給与よりも約3万円、月給がアップ。

年収にすると約36万円アップですから大きいですよね。

介護職では資格取得がお給料アップに直結するので、積極的にチャレンジすることをオススメします。

今後の処遇改善や将来性は？

今後ますます高齢化社会となり、要介護者も増え続けていく中で、介護職員の増員は急務です。

そこで、介護職員の人員確保と定着を促進するため、国が「介護職員処遇改善加算」や「介護職員特定処遇改善加算」などの政策を打ち出し、お給料アップ・処遇改善に努めています。

実際、厚生労働省の令和3年度の調査結果と令和4年度の調査結果を比較すると、令和4年度から5年度にかけては、約8割の施設が給与を引き上げています。

今後も介護職員の待遇は改善していくことが見込まれます。

まとめ

介護職はきつい割にお給料が少ないというイメージを持たれがちですが、決して、業界全体としてそのような傾向があるわけではありません。

むしろ、キャリアアップがそのままお給料アップに繋がりやすく、チャンスの多い業界でもあります。

また、今後ますます必要とされる職業で、処遇や環境改善、お給料アップなど、将来性も見込めます。

介護職のお給料事情、いかがでしたでしょうか？

介護職で早期にお給料アップ・キャリアアップするコツは資格の取得。

ぜひ、積極的に資格取得にチャレンジしてみてください。