SNS利用は慎重に
SNSの使い方に気をつけて
今、介護業界でもSNSを活用した情報発信や交流が盛んに行われています。SNSをはじめ、インターネット上のそのような場所は、今の時代になくてはならないものになりつつあります。しかし、気をつけたいのは介護職員の個人的SNSでの情報発信。「利用してはいけない」という話ではありません。「使い方には気をつけましょう」という話です。
利用者にとって、施設で毎日顔を合わせる介護士や、いつも家に来てくれるヘルパーは、貴重な話し相手であり心許せる存在です。家族の問題やお金の話など、プライベートな話題に及ぶことも珍しくありません。それをSNSなどで「ちょっとくらいなら」と書いてしまうことは絶対にあってはならないことです。
実名や顔写真がNGであることはもちろんですが、匿名ならいいかといえばそうでもありません。話の内容や、写真に写り込んだ景色など、ちょっとしたことから個人特定ができてしまう時代なので、たとえそれが悪い話でなくても、利用者の話を書くことはやめましょう。どんなに些細なことでも、それは利用者の「プライバシー」であり「介護のプロ」として、守秘義務を守らなければいけません。そして、気を許して話してくれた利用者の信頼にしっかりと応える必要があります。
また、万が一問題が起きた場合、書き込んだ本人と利用者だけの問題ではなく、所属している事業所の監督責任も問われることになり、多大な不利益を与えてしまうことを忘れてはいけません。SNSを利用する際は、所属する事業所のルールに従い、投稿内容に注意することや、公開範囲設定にも気を配らなければなりません。一度拡散された記事をインターネット上から完全に消すことは簡単ではないので、例えば非公開に設定して投稿し、その後読み返して必要であれば限定公開にするなど、段階を踏んで投稿することも、トラブルを避ける方法のひとつです。