グリーフケアとは
グリーフケアの必要性
大切な人やものを失った人に寄り添い、悲しみや喪失感を乗り越えるサポートをすることを「グリーフ(悲嘆)ケア」といいます。「悲嘆」とは単に嘆き悲しみ、気分が落ち込むといった心の反応だけでなく、眠れない、食欲がないなど身体のバランスを崩すこともあります。人間関係の喪失の中でも、身近な人との死別はもっとも重大です。
介護職が積極的に看取りに関わるようになってからまだ長くなく、グリーフケアの周知は十分ではありません。看取りは「家族が担うもの」から「医療が担うもの」へと変わってきましたが、病院は治療の場であり、本来看取りの場ではありません。これからは、介護職がターミナルケアやグリーフケアを提供できるよう準備しなければなりません。
遺族ケア
日本では一般的にグリーフケアと遺族ケアは同義語として使われることが多く、プログラム例として、手紙やカードの送付、追悼会、遺族のサポートグループ、電話相談や面談、情報提供、講演会などがあります。
介護職としてできること
知識を深め「後悔を少しでも小さくする関わり」ができれば、病院や施設でも「生きていく糧となる看取りケア」が広がります。利用者がどう幸せな最期を過ごすことができるかを考え、そのプランに基づき実行しましょう。利用者や家族が納得して感謝の気持ちを持って最期を迎えられるように「プロデュースする」という気持ちで介護を行うことが大切です。また、遺族への癒しには、生前から利用者のいろいろな場面の写真や映像を撮りためておくことも有効です。