異食への対策
異食を防ぐ工夫
時には命に関わる事態も起こり得る症状である異食。起こさないようにするためにすべきことを考えてみましょう。
環境を整える
例えば
- 花は、手の届きにくい場所に飾る
- ティッシュはどこかにしまって、必要な時に取り出す
- お菓子や薬は、必要な時に取り出して手渡すようにする
などのように、手の届く場所や目につく場所に置かないよう環境を整え、口に入れてしまう危険性のあるものは見えないところにしまう習慣をつけましょう。
また、特別危険ではないものでも、丸いもの、カラフルなもの、一口サイズのものなどはお菓子と間違えやすく、ティッシュや小さなぬいぐるみなど柔らかくふわふわのものもおいしそうに見えます。お菓子の箱の果物のイラストが入ったパッケージのものなども注意しましょう。
食事を小分けにして回数を増やす
満腹中枢の障害が原因で常にお腹が空いていたり、手近なものを口に入れたりする場合は、食事を小分けにして回数を増やしてみましょう。改善が見られることもあります。また、リンゴの皮をむいたり、みかんを配ったりなど、食べ物に対するひと手間を、本人と一緒に行うことで満足感が高まり、空腹も気にならなくなります。
メリハリをつける
食事やおやつの時間と環境を、それ以外の日常生活としっかり切り分けます。そして例えば、食後に必ずお茶を出したり、歯磨きをしたりなど、決まったことをするようにすると、食事が終わったという感覚が残るため、異食が減ることもあります。また、生活リズムを整えることは、特に認知症の人にとって重要です。
ストレスの原因を取り除く
本人の話を聞いたり、環境や体調面に気を配って原因を探ったりして、ストレスのもととなるものを取り除くよう努めます。はっきり原因がわからなくても、笑顔で穏やかに接することで安心し、不安が軽減することもあります。また、得意で集中できるものに取り組むことも、食べ物への執着を減らすことができておすすめです。